パティシエ・ヒロのHISTORY

ヨーロッパ修行(1)

さて今回はヨーロッパの修行時代についてお話いたします。

途中非常に見苦しい画像が添付されますが、ご了承下さいませ。

まず、ヨーロッパに行くきっかけとなったのは、大阪時代勤務先の会社が ドイツの会社(リシャルツバックハウス)と業務提携して 遣唐使の役割を仰せつかったわけです。 http://www.rischart.de/

当時の記憶を探ると、海外に初めて行けるとあり、

「ルンルン♪」

やや旅行気分で

「ルンルン♪」

しかし・・・・・・

言葉も知らない 勿論勉強もしていない、 英語なんて全く話せない・・・
ドイツ語は聞いた事も無いし地球外言語としか理解していない。

そんな事はどーでもいい!
それよりも日本脱出が楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。

唯一の教科書といえば 皆様ご存知の「トラベル会話集」と言うガイドブックのみ。
今思えば非常に無謀な教科書でした。
一応文字は読めるが発音は全くワカリマセン
そんな浅い知識と教養で出発です。

 

「皆様こんにちは伊丹空港から生中継です。」
(レポーター気分で)

飛行機は予算の都合で大韓航空でオマケに南廻りと言う 長い長い空の旅です。
勿論「夜間飛行」
ゲランの香水をイメージしてちょっとイケてる気分で搭乗 でした。 がっがががっ。
ソウルを過ぎてからは、ただ真っ暗の空 空と言うよりも宇宙を浮遊している感じです。

暗い、暗すぎ・・・・

夜間飛行の聞こえはいいが、実際体験すると撃沈でした。
まぁNASAに無理言ってスペースシャトル乗るよりか安上がり かも知れませんね。

全てが初めての体験だった為、機内食はチョーご満悦。
あえて「美味しい」と言う言葉は書きませんが、当時は 何でも美味しく感じて完食してしまいました。
(行きはヨイヨイ帰りは・・・・)

夜間飛行の絶景といえば一つありました。
ウトウトしていた矢先に遠く眼下に宇宙ステーション のようなものが見えるではないですか

「うぉっぉぉぉぉ。なんじゃ??????」

一色の電気だげで華やかな電飾などは全くなく この世のものとは思えないシンプルで美しい 光の芸術でした。

機内ではなにやら韓国語と英語のガイダンス・・・ さっぱりワカラナイし意味不明。

段々と近づいてくると・・・来るというより コッチが近づいていっている

やはり宇宙ステーションか・・

それともUFOの基地か・・・・・。

テレビの見すぎか・・・・。

その正体はジェッダの空港だったのだ!

「なんや、びっくりするやん」

窓に向いてポツリと独り言(日本語で)

その後は爆睡に襲われて気がついたら朝の スイス空港に到着しました。

長い長い28時間の空を体験した訳です。
さぁやっと到着。
まずは深呼吸! 吸う吸う、空気を吸う吸う。
日本と同じ酸素だ! (それは地球だから・・・)

「現地に着けばまず現地に慣れろ」

誰が教えたか知らないが、そんな言葉が 脳裏を横切り、最初に試した会話がなんと ガイドブックを見ながら 最初に目に付いた人に一言! 言ってしまった・・・。

勢いよく!
調子にのって! やってしまった!(^^)

『Combien est ceci?』

「+*{}{_?><+}{=~()!"'#&$$)%??・・・・・・」

「あかん・・・・何言ってるか判らん」

無理しすぎた・・ 多分値段の事だろう

だいたい、空港に到着するなり果物売りのおばちゃんに キウイの値段聞いてなにやってねん。
今考えたらハズカシイ・・・。

多分知り合いが居たら間違いなく、他人のフリをするだろう。
自分だったらぜっっったい他人になり切っている。

 

と、まぁ会話らしい会話は出来ず、と言うか避けた。
とりあえず目的地ミュンヘンに向かう為、その場はそそくさ退散。
地図と住所を見せながら身振り手振りで中央駅までの道を聞き 何に乗って行ったかは記憶にないが、中央駅からは列車に乗り ほっと一安心。

駅員のおじさんと記念撮影

あつかましい手の置き方
今思えば大変失礼でした。

ごめんなさい

赤いかばんが特徴です。

だが、そこで待っていたのはミスの連発。
全席指定なのに、車両番号だけ見て座席番号は見ず・・・
他人のシートに勝手に腰掛けて、窓の外を眺めて陶酔する間抜けな 自分・・・・。

そこへガイジンが(何人かな~)
(ニンジン!おいおい今はボケるとこちゃうで)

上から見下ろす冷たい視線・・・

(なんじゃコイツ)

(日本人が珍しいんか?ボケ)

(俺はアンタのこと知らんねん)

心で粋がってるとなにやら赤い顔して喋ってる。

「$"#!=))(('&%(%$"'」

チケットを見せながら・・・・ そのとき、ニブイ小生は、はっと気が付き
(しまった、座席番号があるのかぁ~)
しかめっ面から急変して、妙にニコニコ笑顔の自分と 変人扱いしているドイツ人(後で判った) 一応得意の身振り、手振り、空振り付きお詫びの言葉 を並べてその場は退散できました。
危なかったぜ。 (いや、全然危なくないねんケドな~)

外国でも大変親切な方は沢山いらっしゃいました。
訳のわからない日本人の為に座席番号を見てくれて オマケにその場所まで案内してくれて 更に、ピスターチオナッツとビールまで頂いて・・・。
五臓六腑に染渡る歓迎のセレモニーを受けて 列車はミュンヘンに5時間かけて出発しました。

いいな~と思うでしょうが、そこからの5時間は拷問状態。
座席は4人の向かい合わせで、人種の坩堝 イタリア人・フランス人・ドイツ人・・・など 途中入れ替わりありのショータイム。

必ず皆さん話しかけてくるのですが、意味不明。
頭がパニックとはこの事だと痛感しました。

皆さん母国語で話されているので小生も開き直って 日本語で会話に参加!
(よっしゃ盛り上げたるでぇ)

日本語を発した瞬間廻りの空気は北極並みの凍結!!!
両手を挙げて「ワカリマセン」言う人や「知らんな~」とそぶりをする人
窓の景色を突然見だす人・・・・

♪沈黙列車は今日も行く~~~~

勿論、心の叫びは・・・・
(君達!おっさん諸君!ちょっとは日本語勉強しろ!!ょ)

ドイツ語・フランス語を勉強せず異国に来た自分の心が言っていた。
偉そうに・・・・・。

駅周辺で親切に道 を教えて頂いた
上品なおばあちゃま。

イギリス人の方でした。

次回は「ミュンヘンに到着してやっと仕事に従事する」をお届けいたします。
お楽しみに。